読書メモ「発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由」栗原類
こちらの記事を読んで早速書籍を購入&読書メモを。
発達障害の理解が深まるだけでなく、真剣に子供の個性特性に向き合いながら親として何ができるかというお母様の真摯な姿勢は、障害の有無に関わらず強く響く内容でした。
母親の泉さんの視点でのページが半分近くをしめますが、周囲の不理解や日本の教育現場の「歪んだ平等主義」に抗いながら辛抱強く、類さんにとって最善の選択、可能性を常に模索して工夫して日米を往き来しながら類さんを育てられた泉さんは本当に素晴らしくて、文章からもその強さが滲み出ていました。
育児書ではあまりやらないんですが、
そもそも育児書というジャンルでもありせんが、
泉さんの章に入ってからは、
自分も大切にしたいと思うような共感する言葉、
自分もこうありたいお手本となるような箇所を頁を折り込みながら読み進めました。
例えば、周囲の理解を得られずに苦しんで少し心も荒んでいたという時に、「くそぅ、今はお前がそう思っていても、20年後に笑うのは私」だと思っていたという泉さんがその真意を説明している一節。
私は信念をもって子育てをしている。他のみんながこうしているから、普通はこうだからという尺度ではなく、自分の頭で考えて、自分の子供にとって必要なものはなんなのかを選択している。
更に。
子供に将来どうなってほしいのか。それはただ一つ、幸せになってほしいです。有名人になってほしいとか、高額所得を得てほしいとか、他人から尊敬される人になってほしいとか、成功者になってほしいということではありません。ただ本人が日々の生活に不満なく、好きな仕事や趣味を続けて幸せを感じられればいいと思っています。
周囲に流されず、常に自分の中の整合性を自分の中で保つのは簡単なことではなかったと思います。働きながら女手一つで子供を育てるのであれば尚更。
親がブレれば(発達障害の)子供は混乱してしまうから、子供に安心感を与え信頼関係を強固にしていくために、常に類さんの幸せを願い、ロジカルにフィジカルに応援して来られた泉さん。
「一般的な子供と親」向けに書かれた育児書よりも読みがいがあり、広く読んで知ってもらい貰いたい、お勧めの一冊です◎
栗原類さんのことも好きになります!